センター刊行物

書籍

ジェノサイドと現代世界

石田勇治・武内進一 編
勉誠出版(2011年)

目をそむけてはならない。
人類史上の汚点「ジェノサイド」は、過ぎ去った物言わぬ歴史ではなく、来るべき悲しい可能性である。ホロコースト/ショア、ルワンダ、スレブレニツァ、ダルフール、アゼルバイジャン、カンボジア、アルメニア…。
夥しい事例を真摯に究明し、固有の原理と共通のメカニズムを析出し、予防システムの構築を目指す。人類が知るべき、「ジェノサイド研究」の現在。

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はしがき (石田勇治)


第Ⅰ部 ジェノサイド研究の視座


第1章 ジェノサイド研究の課題と射程(石田勇治)
第2章 ジェノサイドに関する研究史の検討(澤正輝)
第3章 処罰を免れた「ジェノサイド」(松村由子)
第4章 ホロコーストと植民地主義 (ユルゲン・ツィンメラー)
第5章 ナチ・ジェノサイドを支えた科学(石田勇治)
第6章 住民移動・民族浄化・ジェノサイド(川喜田敦子)
第7章 戦争、ジェノサイドとそれに対する責任(デイヴィッド・コーエン)


第Ⅱ部 ジェノサイドの事例研究


第8章 「アルメニア人虐殺」をめぐる一考察(吉村貴之)
第9章 アゼルバイジャン(廣瀬陽子)
第10章 スレブレニツァで何が起きたか(長有紀枝)
第11章 ルワンダのジェノサイドを引き起こしたもの(武内進一)
第12章 ダルフール紛争の展開とジェノサイド(武内進一)
第13章 裁判に直面するクメール・ルージュ(ベン・キアナン)


第Ⅲ部 ジェノサイド予防論


第14章 国際刑事裁判所の創設とジェノサイドの処罰・予防(福永美和子)
第15章 紛争後社会におけるローカル正義の役割(クロス京子)
第16章 国際連合における「ジェノサイド予防」(渡部真由美)
第17章 ジェノサイド予防のための平和構築論(佐藤安信)


第Ⅳ部 付録資料


資料1 国際法上のジェノサイドの定義
資料2 研究活動の記録
資料3 基本文献・図書案内


あとがきにかえて (石田勇治)